今回は、最新の画像処理について紹介します。
私は、APS-Cセンサー1眼レフカメラでRAW画像(撮像素子の生の画像データ)を撮影、メーカー純正RAW現像ソフトで現像後にAdobe Photoshopで詳細調整、レタッチ、印刷しています。
最近、SNSやブログで話題になっていたのが、DxO PureRAWとAdobe スーパー解像度です。
DxO PureRAWは、RAW画像を画像処理ソフト向けに最適化するソフトウェアです。
ディープラーニングを施したAI技術が活用され、色やディティールを損なうことなくデジタルノイズ等を除去します。
Adobe スーパー解像度は、RAW現像処理のCamera RAWに追加された機能です。
写真の幅と高さを2倍にする処理がおこなわれ、プレラーニングを施した機械学習モデルにより、ディティールを保持したままで画像拡大します。
今回は、サンプルとして7年前の羽豆岬の夜明けを撮影したRAW画像を使いました。
当日は、地平線まで雲がほぼない素晴らしい条件でしたが、露出アンダーで撮影してしまい、極端な増感処理が必要でした。
理想のイメージで現像すると空と朝焼けのグラデーション部にまだら状のノイズが発生するため、彩度とコントラストを大幅に下げていました。
画像処理の手順は、オリジナルのRAW画像をPureRAWのDeepPRIMEで処理して、DNG形式のRAW画像を出力します。
次にPhotoshopのCamera RAWでDNG形式のRAW画像をスーパー解像度処理して現像します。
結果、理想のイメージで現像してもグラデーション部のノイズは抑えられ、周辺収差の影響を受けていた地平線のディティールも改善されました。
K-3+DA★16-50 2015/12 「夜明けの海」
逆にグラデーション部が滑らかになったため、僅かなトーンジャンプ(階調の段差)が認識できるようになりました(笑)。
7年前の感動がよみがえりました。AI技術による画像処理、恐るべしです。
PureRAWは、無償試用デモ版を使いましたが、残念なことに、Xperia 5 Ⅱには対応していません。
スマホのような、画素数が少なめな小さいセンサーに最適な技術だと思うので、ぜひ、対応して頂きたいと思います。
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