作者と空間を共有しているような感覚で鑑賞できる美術館!!
名古屋市のヤマザキマザック美術館に、先週行ってきました。
工作機械メーカーのヤマザキマザックのコレクションを所蔵・公開している企業美術館です。
昨年1月に行ったときは、車の駐車料金が気になってゆっくりと見ることができなかったので、電車で行きました(笑)。
地下鉄の「新栄町」駅と直結しているため、アクセスは良好です。
今回は、写真撮影が許可されている赤の間の常設展から、昨年の記事に載せていない作品を中心に紹介します。
目次
- ヤマザキマザック美術館について
- 4F 工芸展示室
- 5F 絵画展示室 赤の間
- ピエール・ボナール 「薔薇色のローブを着た女」 1918年
- ジャン=マルク・ナティエ 「狩りの衣を着たマイイ伯爵夫人」 1743年
- フランソワ・ブーシェ 「恋文」 1745年
- ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル 「ルイ14世の食卓のモリエール」 1860年
- ジャン・オノレ・フラゴナール 「キューピッドのささやき」 1776-77年
- エリザベト・ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン 「エカチェリーナ・フェオドロヴナ・ドルゴロウキー皇女」 1797年頃
- ウジェーヌ・ドラクロワ 「シビュラと黄金の小枝」 1838年(1845年、サロン出品)
- テオドール・ジェリコー 「突撃する近衛猟騎兵の士官」 1810-12年
- 5F 絵画展示室 黄の間、青の間
- 最後に
ヤマザキマザック美術館について
18世紀から20世紀にかけてのフランス美術の絵画作品とアール・ヌーヴォーのガラス工芸品と家具調度品を展示しています。
展示室は、優美な内装とゆとりある空間を演出して、ゆっくりと作品に向き合えるようになっています。
絵画作品は、額装からガラス、アクリル板をはずしているため、筆跡や色彩などを直に見ることができます。
4F 工芸展示室
アール・ヌーヴォーを代表する作家達のガラス工芸品と家具調度品のコレクションを常設展示しています。
5F 絵画展示室 赤の間
18世紀のロココ芸術から、20世紀のエコール・ド・パリまで、フランス美術の300年間を彩る魅力あふれる作品を展示しています。今回は赤の間だけが常設展になります。
ピエール・ボナール 「薔薇色のローブを着た女」 1918年
展示室の入口に飾られている、ヤマザキマザックコレクションのきっかけとなった絵だそうです。優しく穏やかな雰囲気に包まれた作品です。
K-3+DA★16-50 2023/1 「薔薇色のローブを着た女」
ジャン=マルク・ナティエ 「狩りの衣を着たマイイ伯爵夫人」 1743年
毛皮をまとい、弓矢を持った伯爵夫人が優美に描かれています。
K-3+DA★16-50 2023/1 「狩りの衣を着たマイイ伯爵夫人」
フランソワ・ブーシェ 「恋文」 1745年
手紙を見ている娘を木の陰から男が覗いてる、牧歌的な情景です。
K-3+DA★16-50 2023/1 「恋文」
ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル 「ルイ14世の食卓のモリエール」 1860年
王の食卓の明るさと周りの背景の暗さとのコントラストが印象的です。
K-3+DA★16-50 2023/1 「ルイ14世の食卓のモリエール」
ジャン・オノレ・フラゴナール 「キューピッドのささやき」 1776-77年
艶やかな肌に寄り添うキューピッドが可愛らしいです。
K-3+DA★16-50 2023/1 「キューピッドのささやき」
エリザベト・ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン 「エカチェリーナ・フェオドロヴナ・ドルゴロウキー皇女」 1797年頃
緻密な描写で皇女の個性が強く感じられます。
K-3+DA★16-50 2023/1 「エカチェリーナ・フェオドロヴナ・ドルゴロウキー皇女」
ウジェーヌ・ドラクロワ 「シビュラと黄金の小枝」 1838年(1845年、サロン出品)
力強く自信に満ちあふれた表情が印象に残る作品です。
K-3+DA★16-50 2023/1 「シビュラと黄金の小枝」
テオドール・ジェリコー 「突撃する近衛猟騎兵の士官」 1810-12年
エネルギッシュで躍動感あふれる戦闘シーンが表現されています。
K-3+DA★16-50 2023/1 「突撃する近衛猟騎兵の士官」
5F 絵画展示室 黄の間、青の間
特別展「パリに生きた画家たち マルケ、ユトリロ、佐伯祐三、荻須高徳が見た風景」が、2022年10月28日(金) ~ 2023年02月26日(日)まで開催されています。
パリを愛し、パリを描き続けたアルベール・マルケ、モーリス・ユトリロ、佐伯祐三、荻須高徳の作品が紹介されています。
最後に
今回は、時間に余裕があったので、音声ガイドを聞きながら鑑賞しました。ソファーに座って、ゆっくりと作品に向き合えます。
特別展の一部の作品には額装にガラスが入っていましたが、ガラスをはずしている作品は、筆跡や色彩を直に見ることで、作者と空間を共有しているような感覚で鑑賞できます。
著作権フリーの作品は写真撮影が許可されている、音声ガイドを無料サービスにしている、展示室内にソファーを設置しているなど、おもてなしの心を大切にしている素晴らしい美術館です。
車でも名古屋高速「東新町出口」から約5分とアクセスは良好ですが、できれば電車で行ってゆっくりと鑑賞されることをお勧めいたします。
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